私が熱心に野球を見始めたのは7年ほど前からで、当時は西武ライオンズがメインだった。
父親がファンだったので、自然にライオンズの試合が多くなる。
その中で、オリックスという球団は、不思議と私の心を惹きつけた。
おそらくあの濃いブルーに鮮やかな黄色の細身の文字が印象的だったんだろう。もっと言えばあのユニフォームが格好良くて一番好きだった。
当時、まだ仰木氏はご存命で、イチローもいて、日ハムよりはよっぽど明るい球団に、見えた。
中でも谷という選手が、私は好きだった。
丸みを帯びたあの童顔が可愛らしいというものあったけど(笑)淡々とした佇まいが良かったからだ。
あの自己顕示欲の見えない雰囲気は、パ・リーグの選手の良さでもあると思っているし、谷はそういう選手に見えた。少なくとも私には。
球界再編の騒動と、去年の春先、清原フィーバー。
思えば谷は、その貢献に見合わない不遇な立場にいたかもしれない。
再編の時、近鉄は姿を消しファンも泣きを見たが、それはオリックスだって同じなのだ。
「オリックス・ブルーウェーブ」は無くなった。
私は近鉄が無くなったことに関してのファンの嘆きはよく眼にする(web上でね)が、オリックスファンの嘆きはあまり見たことが無い。
あまり、そういうことに声を上げないファンの質なのだろうか。
まぁ、それはいいとして…。
とにかく、今回の谷放出は悲しかった。
去年の小坂のときよりもショックかもしれない。
去年、小坂は多くのロッテファンに悲しまれつつの移籍だった。小坂もロッテを愛していたし、不可解なトレードだった。
それでもたくさんの人が悲しんだ。
でも今回、その声すら少ない…。
谷はオリックスを離れたいと思ってはいなかったはずだ。
清原を入れ、中村を入れ、一時の話題性のために彼らを使い続け、長い間貢献してくれた生え抜きをないがしろにする(ように見えた)球団でも、谷は黙々とプレイしてきた。
会見の、ひきつった顔。嬉しさに満ちた顔とは思えなかった。
谷の口から、ニコリともしない顔で「ジャイアンツ愛」という単語を聞いたときは、可笑しくてたまらなかった。
これだけ質の悪い冗談って、あるのかな?
中身の無い響きさえも可笑しいこの単語、空しくないんだろうか。
私はただただ応援するだけだ。
谷の表情。